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展示アーカイブ「呼応する張り紙」— いいかねPalette アーツトンネルにて

ハロー、イトーです🐸

今回、8月8日から25日まで福岡県田川市、いいかねPaletteで展示させてもらいました。

その時のアーカイブを書きたいと思います。

山猫軒 on Instagram: "【告知】 山猫軒第一回企画展【お知らせ】 〈Date〉 2026年8/8(土)〜8/25(火) 〈Place〉 いいかねパレット内アーツトンネルGALLERY (福岡県田川市猪国2559) @artstunnel 〈Exhibition statement〉 はり紙、それは見るものに知らせる。 はり紙、それは見るものを阻害する。 はり紙、それは見るものを魅了する。 本企画展は概念としての、物体としてのはり紙が持つ「知らせる力」を拠り所として、芸術と社会をつなぐひとつの世界観そのものである。 恋愛という相補的作用を突き動かす、自己を他者に知らせる力。 社会生活を成立させるに至る、集団の行動を操作するための知らせる力。 そんな人間の持つ、圧倒的にはり紙的である物体、すなわち顔という存在の知らせる力。 そして顔をも含めた、人間存在——生成の奥行きを相互に映す皮膚というはり紙の知らせる力。 この展示であなたは見ることになろう。一体何を見るのか。いや、そんなことはさして重要ではない。「見ること=知らされること」「見られること=知らせること」という関係そのものが持つ逃走不可能な力を、私たちはあなたに否応なく体感させる。あなたはそれを、どのように受け取るだろうか。 “へい、いらっしゃい、いらっしゃい!それともサラドはお嫌いですか。そんなら火を起してフライにしてあげましょうか。とにかくはやくいらっしゃい!” 〈Artist〉 @kokiito_29 @komorebi_yurara @machidori_chan @phiar_____ ※本展はアーツトンネル主催ではなく、貸しギャラリーでの開催です。詳細のお問い合わせは主催者様までお願いします。 山猫軒 @yamaneko_art Flyer design:まちどりこのみ Statement:∃x(“湯川結衣” ∈x∧ “John” ∈x)"90 likes, 0 comments - yamaneko_art on July 2, 2026: "【告知】 山猫軒第一回企画展【お知らせ】 〈Date〉 2026年8/8(土)〜8/25(火) 〈Place〉 いいかねパレット内アーツトンネルGALLERY (福岡県田川市猪国2559) @artstunnel 〈Exhibition statement〉 はり紙、それは見るものに知らせる。 はり紙、それは見るものを阻害する。 はり紙、それは見るものを魅了する。 本企画展は概念としての、物体としてのはり紙が持つ「知らせる力」を拠り所として、芸術と社会をつなぐひとつの世界観そのものである。 恋愛という相補的作用を突き動かす、自己を他者に知らせる力。 社会生活を成立させるに至る、集団の行動を操作するための知らせる力。 そんな人間の持つ、圧倒的にはり紙的である物体、すなわち顔という存在の知らせる力。 そして顔をも含めた、人間存在——生成の奥行きを相互に映す皮膚というはり紙の知らせる力。 この展示であなたは見ることになろう。一体何を見るのか。いや、そんなことはさして重要ではない。「見ること=知らされること」「見られること=知らせること」という関係そのものが持つ逃走不可能な力を、私たちはあなたに否応なく体感させる。あなたはそれを、どのように受け取るだろうか。 “へい、いらっしゃい、いらっしゃい!それともサラドはお嫌いですか。そんなら火を起してフライにしてあげましょうか。とにかくはやくいらっしゃい!” 〈Artist〉 @kokiito_29 @komorebi_yurara @machidori_chan @phiar_____ ※本展はアーツトンネル主催ではなく、貸しギャラリーでの開催です。詳細のお問い合わせは主催者様までお願いします。 山猫軒 @yamaneko_art Flyer design:まちどりこのみ Statement:∃x(“湯川結衣” ∈x∧ “John” ∈x)". Instagram

今回の展示について

今回の展示は、山猫軒というコミュニティから4人のメンバーが展示をやるというものでした。

コミュニティの詳細は以下から。

山猫軒開店のお知らせ|山猫軒山猫軒は、芸術、美術、批評、文学、哲学など、様々な創作、人文学を愛する方を歓迎いたします。 読書会を開く。作品について批評しあう。哲学対話を行う。集団展示を行う仲間を見つける。 使い方はあなたに委ねられています。 「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません。」 山猫軒とは 山猫軒は、このコミュニティを運営する私自身の悩みからスタートしました。 私は普段働きながら、創作活動を行なっています。2025年は個展をしたり、ダンスを踊ったり、文章を書いたり、様々なことをしました。 2026年も引き続き展示を行なったり、古本屋を始めようとしたりしています。 ひとりで黙々とnote(ノート)

テーマは「張り紙」。各々のメンバーがテーマに沿って展示を行いました。

ちょうど、いいかねPaletteのアーツトンネルのギャラリーは4面あるので、それぞれの面を担当するような形で展示が開催されました。

自身の展示物について

肩書き

Koki Ito

すべてが都市に集約していく不自然さに絶望し、福岡県田川市に移住。「いいかねPalette」を拠点に活動中。

現在はITエンジニアとして働きながら、コミュニティスペースVIVISTOP HAKATAのスタッフとして、ものづくりを通じてコミュニティをつなぐ教育活動を行っている。その中で見えてきた「居心地のよさ」を研究し、展示という形で体験として発表、社会への実装を目指している。

作品

「呼応する張り紙」

お知らせとは、こちらの行動に干渉してくるものである。

「この木は樹齢100年です」「美容に気をつけよう」「ゴミを捨ててはいけない」「近所の方がお花を育てています」「この顔にピンときたら110番」——さまざまなお知らせが存在する。お知らせは読み手の中に幻影を発生させ、その幻影を通じて行動に影響を与える。

過度に行動を制限して空間の居心地の悪さを生むこともあれば、素敵な幻影を抱かせて居心地の良さを感じさせることもあるだろう。お知らせを出した本人も、何かの幻影を想像しているのかもしれない。

社会とは、さまざまな人々の振る舞いが呼応し合う空間であり、居心地の良し悪しもまた、社会と振る舞いの関係性のなかで変化する。

見つめていたはずの自分が、見つめ返されることに気づくとき——そこには対立でなく、小さな対話が生まれる。その往復が積み重なるとき、個人と社会の関係性は、もう少し手触りのあるものになるかもしれない。居心地の良い世界は、そういう小さな呼応の連なりから増えていくと、私は思っている。

作品
作品

制作に至った背景

僕の経歴として、東京で新卒でITベンチャー企業に入社し4年間生活し、福岡県のいいかねPaletteで現在3年目の滞在をしています。

東京で仕事を始めた当時は2020年4月であり、コロナ禍で出社を制限し始めた時期でした。当時の僕の気持ちの持ち方は、なんとか必死にやればなんでもできるというものでした。

ベンチャーを経験しながら、自身も仕事を作り出せる人材になり、クリエイターとして自立した存在になっていこうと考えていました。つまり、ITベンチャー企業での経験もしつつ、自身でも制作物を作成する生活スタイルにしたいと考えていました。そのため、プライベートはできるだけ家にこもって制作をしていきたい気持ちでした。

ですが、最終的には全く何もできない状態になってしまいました。

当初はストレスを感じながらもアドレナリン全開でなんとかやれていました。深夜でも仕事をこなしていました。

ですが、ある時、椅子に座って仕事に集中することができなくなってしまいました。

最後には、歯医者の受付の待ち時間も苦痛で、じっと椅子に座っていられなくなるくらいに。

完全に鬱を患っていました。正確には双極性障害、躁と鬱を繰り返す病をわずらいました。

今考えると、双極性障害になる火種は常にあったのだと思います。自分を追い込んでアドレナリン全開で120%パワーを出して解決していくみたいに過剰に力を出し、それが終わるとボロボロになって倒れ込む習慣がありました。しかし、これは親や友達が陰ながらサポートしてくれたり、住み慣れた街で活動していたり、さまざまな条件があってできていたことでした。

やはり、住み慣れない街、かつ競争が激しい東京では自分に限界が来てしまいました。

そこで、東京を出ることを決め、いいかねPaletteと出会い、安定して活動できそうだと踏み、移住することとなりました。

住んでみると、やはり快適でした。

気候もいいし、面倒見がいい人も本当に多い。お金で解決しないといけない都会に比べ、何かしら代わりの手段がある、例えば、仕事をくれる人がいたり、食べ物を分けてくれたり、そんな単純なことが本当に生活を安定させてくれていました。

しかし、いいかねPaletteのような場所は、本来お金を取って提供できるようなサービスを、無料や安価で提供してくれている部分があると言えるので、持続可能な運営方法にはなっていないとも思います。それでも、何でもかんでもサービス化して過度にお金を稼ぐ競争から避難する場所として、こういう場所が存在してほしいなと切に願うようになりました。

そして今回の展示として、「居心地の良さ」を作品を通して表現していきたいなと考えました。居心地の良さというものは、所属するコミュニティが規定している社会的なルールに対して、個人が適していると感じられるかどうかではないかと定義しました。じゃあルールはどのように決定されていくかというと、個人間とのやり取りの積み重ねであると考えました。

例えば、ゴミを捨てた人間がいます。それを発見した人がゴミ捨て禁止の貼り紙を貼りました。今度はその張り紙を見た人が「ここはゴミを捨てる人がたくさんいるのか」「わざわざゴミを捨てるなってルールを規定するなんて、窮屈だな」などと考える。

今回、ただ目線を送るロボットを作ることによって、ロボットと鑑賞者の間にそのコミュニケーションの積み重ねを表現できるのではという意図を込めています。

本来は作品からいいかねPaletteの居心地の良さまでアピールできることが理想でしたが、「場の雰囲気」を考える題材自体を表現するような形となりました。

気づき

今回、展示をしていく中で僕の作品に対して意見をくださる方がおり、それらの意見が今後の自分の方向性を決めるのにすごく助かりました。

僕の特性としては、まず使えるツールの幅広さがあると思います。ものづくりや表現において、使える道具や手段が多いです。レーザーカッター、3Dプリンターなどのデジタルツールや、ちょっとした木工や裁縫など。

もう一つは、制作物や実践を通して変化する空間に興味があることです。これまでワークショップが好きで開催していましたし、今回の作品もただ見るだけでなく、反応する作品によってより鑑賞者が動き、空間に影響を与えることに満足感を得ていました。僕が起こした現象に反応してくれる人が、より生活を送りやすくなってくれることが嬉しいです。

これから

今回、展示をやることによって、すぐに手を出せるやりたかったことは全て終わりました。

いいかねPaletteに住み始めてからやりたかったことは、ざっくり以下です。

じゃあ次は何をするのかは、関係してくれた人に少し恩返しをしながら、今年の残りは考えようと思います。

大体の方向性はあるので、ここで記しておきます。

今までは、賛同できる誰かの課題に運よく乗っからせてもらっていました。VIVISTOPやいいかねPaletteの界隈には尊敬できる人がいて、その方が実践しているプロジェクトにすでに関わらせてもらっていました。僕はプロジェクトに従事させてもらえる環境が楽しかったです。

今度はここから、目を瞑って見なかったことにしていた、解いていきたい大きな問題に少しずつ取り組んでいきたいです。とはいっても、いきなり会社を立ててガンガンやっていくのではなく、自分がマイペースにでも取り組んでいける、クライアントワークとは別のプロジェクトです。

やはり僕は、現在の市場経済が取り組めない問題、お金が儲からないことを楽しく解決するというプロジェクトを一つ持っていないと、人生に張り合いを感じられないタチらしいです。

僕が生まれた世界は本当に豊かで美しいです。様々な経験を、僕の周りにいる人たちが支えてくれて、僕は豊かな経験を得たり生活できたりしている自負があります。例えば日本については、先祖がさまざまな取り組みをやってくれたおかげで、自然、経済、芸術、様々なものが残っています。

これほど豊かなものを、後世にちゃんと渡していきたい。

そう思った時に、問題があります。

環境問題や戦争が発生する、コミュニティに所属できない、人々の暮らしを脅かす要因はさまざまあります。

しかし、この市場経済において、改善の原理が環境問題、戦争、コミュニティに対して弱いように感じます。

その原因は、解決すべき問題設定がなされていないこと、かつ多くの人を巻き込めていないことにあるのではないかと考えています。

なかなか原因に対して人々は興味を持ちづらいと思うので、僕自身も調べながら、展示のような表現をすることができないかと考えています。

僕はもの作るということに対して、幸いにも無限の興味が湧いてきます。何かできそうです。

モデルケースとして、高橋鴻介さんという発明家、兼、デザイナーの方がいます。この方のプロジェクトが好きで、少し関係させていただいたプロジェクトにCorcelianというプロダクトがあります。

高橋鴻介 — 発明家 / デザイナー1993年、東京生まれ。異なる文化や人の間によい関わりを生みだすためにデザインと発明を行っている。主な発明品に、点字と文字が一体になった書体「Braille Neue」、顔の筋肉を使ったスポーツ「Facial Sports」など。wired AUDI INNOVATION AWARD にて、日本のイノベーター20人に選出。受賞歴にグッドデザイン賞、日本サインデザイン賞、中国DIA Award など。高橋鴻介

Corcelianは陶器であり、底にねじ切りがついています。そのおかげで、3Dで出力したパーツを組み合わせられるようになっています。伝統的な制作物である陶器に、自由な発想で付け足すことができる仕組みになっています。

この発想には感化されました。先ほど述べた「重要だが興味を持ちづらい問題」に対して、Corcelianのねじ切りのように、うまく別の発想をつなげやすい受け口みたいなものを作るのは良さそうだなと考えるようになりました。

僕はねじ切りを作れるようになりたいと思いました。

今度、オランダのDutch Design Weekというイベントに参加していきます。Dutch Design Weekは大きなイベントであり、10日間程度、街をひっくるめて展示が行われます。

サステナビリティの問題をデザインとして取り上げたり、「商業性」よりも「問い」を立てる実験的なスタイルをとっていたりと、今自分が目指しているものに近いです。

Dutch Design Weekに参加してみて、今後の方向性をより具体的にしたいなと思います。

ユニーク、かつくだらない方法で社会問題を提示するアーティストとか良さそうだなとか思ったりしています。

CREAM ON CHROMEというチームも気になるなと思ったりしています。

CREAM ON CHROMEDesign studio Cream on Chrome seeks to involve people into pressing questions of our times. Putting the focus of our work on interaction, we manage to make even wicked socio-political questions intuitive and fun to explore. By designing phygital spaces, custom-machines and interactive experiences we bridge the political with the everyday — for an enlightened and delighted society.CREAM ON CHROME

ガチガチに目指すのではなく、さまざまな人との関わりも持ちつつ、いい方向に流れていけたらと思います。何かみんなに還元できたらいいなあ。


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